2. クレートトレーニングの進め方
① 扉を外したクレートを置いておく
まず、犬が好きな場所に、扉を外したクレートを置いておいてください。初めは必ず扉は外しておきましょう。噛んで壊して食べる心配が無ければクレートの中に好きなマットやタオルを敷いてあげましょう。
そして、犬と遊ぶときにクレートの中にオヤツを投げ入れたり、オモチャを投げて取りに行かせてください。
また、前回書いたコングを与える時も、クレートの中に入れて与えてください。クレートから外に持ってきて食べても構いません。 この方法を1~2週間、犬がまったく躊躇することなく、クレートに4本足すべてを入れるまで続けます。クレートの中でコングを噛んだり、自分からクレートの中で休むようになるとさらに理想的です。
② 扉を取り付ける
次は扉を付けてみます。扉を付けた状態で、①と同じように数日過ごします。
③ 扉を閉める(短時間)
扉がない状態と違いがなくなれば、扉を閉める時間を作っていきます。
まず、食事を与える時に扉を閉めてみましょう。初めのうちは食べ終わる前に開けてしまいましょう。食事をクレートの中に入れるときに「ハウス」というコマンドを言うようにしていきましょう。閉めている状態に慣らせるために外からオヤツを投げ入れるのも良いでしょう。クレートの中はオヤツが降ってくる夢の部屋にします。
④ 扉を閉める(お出かけ編)
楽しいお出かけをするときに、クレートに入れて出かけるようにしましょう。初めは近場で、広い公園、ハイキングコース、砂浜、しつけ教室など楽しく過ごせる場所がおススメです。
“クレートに入って扉を閉められると、楽しいところに行けるんだ!”という組み合わせを繰り返すことで、
クレートに入るのが好きになっていきます。
⑤ 普段の生活で、意図的にクレートで過ごす時間を作る
扉を閉められるのに慣れてきたら、家の中でも意図的に扉を閉めて過ごす時間を作るようにしていきます。
(例)
- 家事をしているとき
- 短時間の留守番
- 食事をしているとき
- お風呂に入っているとき
- 就寝時
クレートに入れるときは、食べ物を詰めたコングを入れてあげるようにしましょう。でも、食べ終わって吠え出したとしても、何もせずにしばらく様子を見ましょう。そして必ず静かにしているときに扉を開けるようにします。
シリウスの“いぬのようちえん”でも、クレートタイムがあります。クレートに慣れていないワンちゃんは、初めの数回はよく吠えていますが、3回目くらいになると、ようちえんで過ごすリズムが分かってきて、吠えないようになります。そして、よく遊んだあとはクレートの中からイビキが聞こえることも(笑)
クレートが心地よい寝床になるように段階を踏んで慣らしてあげてください。