子犬の咬みつき

特に初めて子犬を飼ったとき、泣きたくなるほど困るのが「咬みつき」の問題です。なんでこんなに咬むのの??このまま咬み続ける犬になってしまったらどうしよう!?と思いますよね。パピーのお問い合わせをいただくとき、ほぼ皆さん、この問題に頭を抱えています。そして、パピークラス1回目で必ず咬みつきの対処方法を説明します。

具体的な内容は、こちらのページの「子犬の咬みつき」に書かれている通りです。

抜粋すると、

・遊ぶときはおもちゃを持って遊びましょう。

・遊んでいるときに手を咬んできたら、「痛い」と言って遊びを中断しましょう。

・「痛い」と言っても止めずに咬んできたら無視しましょう。

・無視しても止めなかったら部屋から出ていきましょう。

・他の子犬と遊ぶ機会を作りましょう。

・オフのコマンドを教えましょう。

・厳しい体罰は使わないように。

 

最近の本は、だいたいどれも同じようなことが書かれていると思います。しかし、その通りにやってみても、子犬は咬みつきを止めません。

「書かれている通りにやっても全然効かないじゃないか!」

そうなんです、子犬の咬みつきはすぐには収まりません。痛い!と言って、無視して、部屋から出て行って、オフと言って、その時は一瞬止められるようになりますが、数分経つとまた前と同じように咬んできます。

毎日それの繰り返しです。

でも、ほんの少しずつですが、いつも手を咬んでいたのがオモチャを噛むようになったり、手を咬む強さが少しマシになったり、と少しずつ少しずつ変化が見えるようになります。

そして、1か月、2か月経ったころ、あー、そういえば最近手を咬まなくなったなぁ、手に傷が残らなくなったなぁ、と思えるようになります。

ただ、気になるのは、「咬みつきはすぐには収まりません、根気よく付き合ってあげてください」と言うと、咬まれたまま大した対応を取らないで過ごしてしまって、結局、人の手や足を咬んでもいいんだ、と勘違いしたまま大きくなってしまう犬がいることです。

小さい子供がふざけて叩いてきたり、物を投げてきたりしたとき、感情に任せて子供を強く叩いたり暴力を振るうのは、虐待であり、明らかにやりすぎです。でも、そんなことをしてはダメだ、ということはきちんと教えることは大切です。

犬に対しても同じです。遊びで咬んできていることに対して、体罰を使うのはやりすぎです。かといって、何も教えなければ、人との正しいかかわり方を知らないまま成長します。

子犬の噛みつき

でも、咬みつきの対処をしながら子犬と遊ぶって、結構楽しいものなんですよ。私だったら、飽きずにいつまでも遊んでいられます。変な声を出して止めるかどうか試してみたり、痛くて死んでしまいそうな演技をしたり、どのおもちゃが好きか色々試したり、子犬とのコミュニケーションを図る楽しい第一歩になります。

初めての子犬だと、なかなかそこまで余裕を持って接することが難しいかもしませんが、あまり難しく考えず、色々試行錯誤しながら噛みつき遊びに付き合ってほしいと思います。

また、稀に3,4か月の子犬の中に、遊びではなく、本気で攻撃行動を示す犬がいます。体を触られたり拘束されたり、自分の物を取られそうになったときに起こりやすいです。このような犬は、他の子犬以上に慎重にそして早急にハンドリング練習や防衛行動の発達を防ぐ練習を始めなくてはいけません。できれば専門家の助けを借りた方が良いでしょう。

辻村

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