耳の動きと視線で読み取る
私は専門学校でドッグトレーナーになるための勉強をしました。
色々な科目の授業がある中で、犬のボディーランゲージの勉強は多くありましたが、何が大事なのか?トレーニングと何が関係あるのか?初めは分かりませんでした。
しかし、飼育犬たちを遊ばせる実習の中で、仲の良い犬同士は追いかけっこをしながら遊び、相性の良くない同士は柵越しにけん制しあい、といった様子を繰り返し観察することで、トレーニングの授業で勉強したボディランゲージのサインを少しずつ読み取れるようになっていきました。
一番印象的だったのが耳の動きです。立ったり倒れたり横を向いたりあちこちピクピク動いたりとても興味深かったです。
もう一つは視線です。目の動き、顔の向き、集中の仕方がとても面白かったです。そんなに前のめりに何を見てるんだろう・・?
そんなに集中して何を思ってるんだろう・・?と観察していると、これくらい集中した後に吠えるんだ~‼とそのサインの前後の事を踏まえて、犬の気持ちを読み取ることが出来るようになりました。
犬の気持ちに合わせてトレーニングする
ボディーランゲージがトレーニングの中で大切な理由は、犬の気持ちによって練習方法を変えたり、号令を出すタイミングや誉めるタイミングを変えて効率的にトレーニングするためです。
犬の気持ちをうまく読み取り、楽しんでトレーニングしているのか、嫌がっているのか見てあげたいからです。
吠える事をやめさせたい、他の犬と仲良くさせたい、体のケアをしている間大人しくさせたい、怖がりな性格を治したい、興奮を落ち着かせたい。その時、犬は感情を必ず行動に表しているはずです。犬の感情を無視したトレーニングはしたくありません。
鼻先から尾先、四肢の先まですべてのパーツを使って、相手に伝えようとしている犬たちのメッセージを読み取ってあげたいと、思いませんか?
ほんの数分でも良いので愛犬のボディーランゲージを観察して一つでも見つけてあげてください。
あっ!尾の振り方が人によって違う気がする!?
おでこにシワを寄せるくらい耳を立てて集中して何が聞こえるの!?
唇を引いて大きい口して笑ってるの!?
目をウルウルさせて悲しいの!?
本当の意味は分からなくても犬のサインに目を向けて『どうしたの?』と聞いてあげてください。
またサインでお返事してくれるかもしれませんよ。
(堀井)